研究概要

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研究課題1


極大地震にも主要構造の無損傷を実現するイノベーション - 建物構造体の安全の確保

建築基準法における最大級の地震動を1.5倍の強さにまで引き上げた、地動最大速度0.75m/secの地震動に対して、新築の建物については重力を支える主要構造(柱および梁)の損傷が補修を要せず継続使用可能なレベル、具体的には最大塑性率で1.5以内に抑える設計技術の開発を目標とします。元々の耐震性能が劣る既存の建物については、早期修復が可能な程度にまで主要構造における損傷の低減を実現する改修設計技術の開発を目標とします。

研究課題2


先端耐震部材の実大性能検証実験法 - 耐震部材の安全実証

超高層建築など大型都市建築に用いられる柱や梁といった構造部材、免震支承、免震・制振ダンパーについて、実大かつ実速度での性能検証実験を可能とする、鉛直方向の圧縮力12,000ton、引張力6,000ton、2方向水平力1,200ton/600ton、水平方向ストローク±1.4m、最大速度±2m/sの載荷能力を有する大型実験装置実現の道筋を付け、建設に着手します。 構造部材、免震・制震装置の実験法の国際標準化を実現します。

研究課題3


設備・非構造部材の損傷抑制・早期復旧 - 建物の機能維持

建物の機能を実現する設備機器や天井・壁といった非構造部材(以下、非構造要素)について、本プロジェクトの研究対象である大規模都市建築が、建築基準法における最大級の地震動(地動最大速度で50cm/s程度)を1.5倍の強さにまで引き上げた地震動を受けた場合にも、一時的に機能を停止してもすぐに回復できる程度の損傷に抑えるレジリエントな非構造要素の実用的な技術の開発を目標とします。また、経年劣化などの材料そのものの力学的性能の低下を招きやすい非構造要素にあっては上記のような地震時等の災害時のみではなく平時においても些細なイベントが引き金となり多大な損傷が発生しており、平時からの経常的点検技術も重要な課題となっています。そこで各非構造要素の力学的特性に応じた経常的点検技術の構築をも目標とします。

研究課題4


日常から非日常までの安全・機能モニタリング - 安全・機能の数値化

構造体だけではなく、設備機器や非構造部材までを対象とした建物全体の健全性をモニタリングする「スマートインテリア技術」を開発し、災害時だけではなく平時日常のさまざまな量のモニタリングを可能にします。また災害発生時に建物内に取り残された人の数や状況を確認し、迅速に適切な経路で避難できるように誘導するため、あるいは救助隊が到達できるようにするための、人物行動追跡技術、人流検出技術を確立します。一人でも取り残される人がいないように、従来よりも高精度な人物追跡システムを低コストに実現することを目指す。また、ドローン等の活用により、災害時にも応急的にネットワークを構築する新技術を開拓します。一方、これらの災害時のための技術を平時の新たなサービスにも活用できるようにすると同時に、災害時にはよりきめ細かい安全情報の取得を行うシステムを構築します。

研究課題5


安全・情報を安心につなげる手法の確立 - 社会活動の維持のための「安心」の実現

建物を構成する構造体や非構造部材の損傷の程度が、安全限界や機能限界まで何%の状態かを定量的に評価するための評価尺度を数値化するとともに、計測すべき物理量を明らかにし、その解析手法を開発します。これらを、研究開発課題4で目指すモニタリング技術により得られたデータを用いて検証するとともに、数値化された「安全」を、不安の軽減(≒安心)に繋げる情報提示方法について、可視化技術なども含め開発します。また、日常から災害時まで活用できるモニタリングシステムを実現するため、モニタリングで得られる情報を日常において有効活用する技術を開発します。

アクセス

東京工業大学 すずかけ台キャンパス内 SOFTech事務局
横浜市緑区長津田町4259 J3-3

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